メンテナンス整備

2025.01.09

マツダCX-5 油圧低下異常修理

平成26年式 マツダCX-5 走行83000Km

エンジンチェックランプ点灯、エンジンシステム点検表示、

エンジン油圧異常警告灯点灯です。

診断すると上記のDTCが入力されています。

「P055F エンジンオイル圧制御系統:油圧低下」

「P0524 エンジンオイル圧制御系統:油圧無」

エンジン暖機後のデータ。油圧が低いです。

修理書の基準値。

オイルポンプASSYの交換が必要です。

弊社に入庫する前にディーラーへ入庫されたそうで、ディーラーでは

エンジン載せ替えないと直らない、、、と言われ

違う整備工場さんに見てもらった所、オイルプレッシャースイッチと

オイルストレーナーの交換をされた模様。

オイルパンを外します。

ポンプ脱着の際にはドリブンスプロケットを固定するSSTが

必要ですが県内のディーラーさんにも無く、国内にも流通がなく

海外取り寄せでは1ヶ月ほど納期がかかります。

とりあえずは固定すれば良いだけなのでありあわせの廃材で

自作します。

取り外したオイルポンプとバランサユニット。

交換されたストレーナーがありますが、見ただけでも大量の

スラッジが。

でもこれストレーナーを交換するにはバランサユニットから

オイルポンプを外さないとストレーナーは外れません・・・

ストレーナー交換の際、ポンプも同時交換という選択肢は

無かったのか・・・逆に言うとポンプ交換が必要なので

ストレーナーも交換するというのが一般的なのでは?

ストレーナーを外して振るだけで出るは出るは大量のスラッジ。

そもそも本当に交換したのかという疑問が残ります。

超音波洗浄をする事2日間。

洗浄液を何度も交換してもこの汚れ。

最後に流水で流して

ライトで照らしてようやく内部が見えるまで綺麗になりました。

新しいオイルポンプを取り付ける前にあらかじめバランサユニットは

洗浄しておきます。

ストレーナーのOリングを交換してポンプをバランサユニット

に取付けます。

SSTで固定して規定のトルクで締め付けます。

トルクは123から140NmなのでSSTが負けないかが不安ですが

なんとかOK。

オイルパンも洗浄して

液体ガスケットを塗布して組付。

組付後、エンジンオイルデータのリセットをするので

滲みや漏れの確認をしながら、フラッシングしながら

合計2回のオイル交換。エレメントも2回交換します。

この時点でオイルプレッシャは正常復帰。

DTCの入力も無く完全復帰です。

試運転も済ませて無事にご納車となりました。

今回は経緯から見ても疑問が残る事が多かったような

気がします。。。

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コメント
作業ブログをご覧いただきありがとうございます。
ニューオートは以前からご納車時の作業報告の際、タブレットを活用して
ご説明させて頂いておりました。丁寧に分かりやすくをモットーに
心掛けております。
作業した記録はフォルダ分けしてクラウドで保存して、お客様のお車は
何年何月何日に何を作業したのかをすぐに把握できるようにしており
ます。
以前のホームページで随分と前から「作業日誌」と題してブログを
書くようになりまして、多くのお客様からのお問い合わせを頂く
ようになりました。しかしながらお客様のお声の中には、
「同じ故障の症状なのにこの前載せてたブログの修理内容と違う」
「修理内容が同じでもかかった費用が違う」
などのお声もあります。
そこでひとつご注意頂きたいのが、
故障内容は同じでも、それに至る経緯が違ったり、お車の使用状況、
経年劣化、部品の耐久性、個体差や部品価格の変動により内容や
修理費用は違ってきます。その点をご理解頂けると幸いです。
同業者様からの問い合わせも増えてきております。
私も作業にいきずまったときに昔も今も聞きまくります。
仲良くさせて頂いている同業者様にはいつも良いアドバイスを頂き
助かっておりますが、中には「ぶっきらぼう」で「冷たい」お言葉を
かけられる事もあります。。。
私もまだまだ分からない事も多く未熟者ですが、分かる範囲で最適
なアドバイスをするように心掛けております。
そういう事が増えていけば整備業界の発展にも繋がりますし、何より
ご依頼頂いているお客様の期待に応える為だと思います。
最後になりますが、これからもお客様がご参考にできるような記事や
出来事を随時更新していきますので、かいつまんでご覧頂ければ
嬉しく思います。

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